夢を見る人は、本当に素晴らしいのだろうか?

コラム

皆さんは何か将来の目標だったり、目指していることはありますか?

 

僕は一度漫画家という夢に敗れ、そして今はITフリーランスという目標に向かって進んでいます。

そんな僕ですから、夢を見ることで嫌なこと、嬉しいことを沢山経験してきました。

 

「夢を見ることは素晴らしい!」

日本にはそんな認識がある気がします。

でも果たして、本当にそうでしょうか?

はっきりと言います。

「夢を見ること」それ自体は素敵とは言い切れません。

 

基本的に僕は夢をみる人は応援しますが、そのメリットとデメリットはよく知っておいた方がいいでしょう。

夢を目指すとはどういう事なのか?

一緒に深く考えていきましょう。

 

夢を目指して成功した一部の人と、失敗したたくさんの凡人

夢を目指す人って、輝いてるイメージがありますよね。

特にテレビでよく見る成功者達。プロスポーツ選手、アイドル、芸人、歌手、声優、そして漫画家。

何千万、何億円もの年収を稼ぎ、多くの国民に影響を与え、感謝され尊敬される存在。

 

こういう人たちに憧れたことがある人は相当多いはずです。

そして努力すれば夢は叶うと教わった僕たちは、キラキラした目で夢に向かって進んでいくのです。

 

ですが、その一握りの成功者たちの影で死屍累々としている「失敗した人」は、表の世界には出てきません。

そして残念ながら僕たち凡人のほとんどが、失敗者の側にまわる現実があります。

あなたの周りにはいませんでしたか?漫画家や歌手、声優を目指してると豪語する人が。

その人達がその後どうなったのか知っていますか?

 

漫画家の例で言えば、プロになれる人は1000人に1人以下、と言われています。

さらにプロになったとしても、サラリーマン以上に稼げる人はごく僅かです。

少年ジャンプなどを読んでいれば気付くでしょうが、たくさんの新人漫画家が連載を始めても、その多くが10週前後で打ち切りに合います。

その後を聞かない漫画家は数え切れません。

 

まず夢があるとして、それが成功する確率を適当にでも計算しておいた方がいいでしょう。

そして失敗した場合どうするか?

考えたく無いでしょう。僕だってそうでした。

でも失敗した場合を考えずに突進した僕の経験談から言えば、失敗後の回避策は絶対に考えておくべきです。

絶対にです。

 

夢を目指すメリット

もちろん夢をみること、それだけで得られるメリットも数多くあります。

①目標があるおかげで、毎日を一生懸命過ごせる

毎日特に目標もなくだらだら過ごしている人、学校や職場にゴロゴロいるでしょう。

そして自分はそうなりたく無い、変わりたいと思い始めます。

夢を目指す人を震い立たせる一番の動機がこれだと思います。

「自分を変えたい」

 

目標を持って生きるだけで、気持ちがいいものです。

特に目標までの道のりが明確な場合、毎日が違って見えるはず。

退屈な日常から脱却し、充足感が得られます。

 

②努力している人は周りに評価される

毎日目標に向かって努力している人は、なんとなく生きている人達とは違って見えます。

頑張っている人は遠目からでも分かるので、次第に周りに評価されます。

人望があれば、いろんな人が集まってくるでしょう。

何事にあっても、人脈は非常に大事です。

 

③何かに打ち込んだ人は、他の分野でも活躍できる

目標に向かって毎日努力を継続できる人、本当に少ないです。

自己コントロールが必要ですからね。

 

何かを頑張った人は、努力の仕方を知ってます。

忍耐力、集中力、継続力など。

たとえ夢に破れたとしても、そこで培った能力は宝物です。

他の分野でも活かし方はいくらでもあるはずです。

 

夢を目指すデメリット

 

①努力を継続できる人は一握り

「努力は才能」、そう言いますね。

全くその通りだと思います。

頑張りたいと心では思っても実際に行動できる人は少ないです。

 

何事も芽が出るまでには相当な時間と労力が必要です。

僕は漫画の専門学校に行っていたんですが、3ヶ月もせずに1人、2人と学校に来なくなり、1年後は半分がやめました。

 

②夢見る人は孤独になる可能性が高い

もちろん環境によって違いますし、専門学校に行けば多くの仲間ができます。

ですが基本的に1人で黙々と努力することがベースになるでしょう。

というかそうで無いと成功しないです。

 

夢に向かって熱心に打ち込みすぎて、孤独にならないように注意するべきです。

孤独は心を徐々に蝕みます。

あなたは耐えられますか?僕は耐えられなかったです。

 

ですからそのことを念頭において、休日や休憩時間などに積極的にコミュネケーションをとった方がいいですね。

 

③金と時間を浪費する

金も時間も有限であり、あなたの財産です。

普段の生活費は言うまでもなく、道具代、勉強代など色々必要なものがあります。

専門学校に通うなら数百万単位の金額がかかるでしょう。

 

若い時代は一瞬です。あっという間に時は過ぎ、若さを失ってからその恐ろしさに気づいても遅いです。

 

④引き返せなくなる

夢を目指すことで、これが一番恐ろしいポイントです。
 
先ほどの金と時間の浪費とも連動するんですが、あなたの財産を夢に投資するうちにそれ以上の見返りを求めるようになります。
 
行動経済学に「コンコルドの誤り」という言葉があります。
https://matome.naver.jp/odai/2142331945819672801
コンコルドとは、1969年に初飛行を成功させた超音速旅客機です。
かけた投資に見合う採算が取れないであろうことに、開発者は途中で気が付いていました。
しかしそれまでの投資が大きすぎて引き返せなくなり、結果赤字が膨らみ、墜落事故も起こってしまいました。
 
投資が無駄になることを恐れてはいけません。
引き際が肝心なのです。
 
僕は危うく社会人未経験で30歳になるところでした。
そうなってからではITにはつけなかった可能性が高いです。
 
夢を諦めるには勇気がいります。
相当な覚悟が必要になりますが、その時の決断はあなたの人生を大きく変えます。
 

夢を見ることは素晴らしくない理由

冒頭で「夢を見ること」それ自体は素敵とは言い切れないという言い方をしました。
 
もっと正確に言いいます。
 
「夢を見るだけ」の人は素晴らしくないけど、「夢に向かって継続的に努力する人」は素晴らしいです。
 
夢を見るのは簡単です。「僕漫画家になる!」と言うだけで済みます。
ですが夢を目指す人のほとんどは、努力や行動が伴っていないのが現実です。
そして失敗した人は親や友達に迷惑をかけるようになり、やがて自己嫌悪に陥ります。
 
最悪のシナリオだと、その後ニートになり、社会から抹殺されます。
 
ところが継続的に頑張れた人はたとえ夢に失敗したとしても、上に挙げたようなメリットが得られます。
次に向かって進めるわけです。
 
あなたは夢に向かって毎日頑張れていますか?
 
夢を見ることが辛くなったり、モチベーションを保てなくなったら是非周りに相談してください。
今だったらまだ引き返せるはずです。
 
敗北することを恐れないでください。
 
そして夢に向かって今日も一歩一歩前進している人。
 
僕は大好きです!
 
一緒に頑張っていきましょう!